夏希は初対面の彼に助けられ
なんとか遅刻せずに
無事入学式を終えた。

翌日。

始業式で夏希は
隣のクラスのまどかに
突然声をかけられた。

「あなた昨日亮と
登校してなかったー?!!」

「亮…?
そしてあなたは…??!」

「あぁ!
驚かしちゃってごめんねぇ!
隣のクラスのまどかです!
体育は合同だし宜しくねっ!!

それで、亮と登校してたよね?
入学式!!
私、亮と同じ中学なんだぁ」

「あっ、そうなんだ!
宜しくねっ!!
ちなみに私は夏希だから
夏希って呼んででねぇ~」

「うん!じゃーうちのことも
まどかって呼んで!!」

「うん!
……ところで亮って??!」

「え?
昨日二人乗りしてたよねぇ?
偶然見ちゃったんだぁ!
亮が女の子と仲良くしてるの
珍しいからビックリしちゃった!」

「……?!!」
(人違い?昨日の彼は
女慣れしてそうだったし…?)

「ごめんごめん!
言いたくなかったら良いんだ!
なんとなく聞いただけだから!!」

「ううん、そうじゃないよ!
実は私、入学式遅刻しそうで…
初対面の彼に助けられて
なんとか間に合ったんだよね!笑
でも急いでたから
名前聞くの忘れちゃって…
でも多分、亮君?じゃないよ!」

「えっ??」

「だって、昨日の人
すごい女慣れしてそうだったから!」

「あれ?そうなの?
じゃあ亮じゃないのかな?!?

……あっ!

亮だっ

あれが亮だよ!!」

まどかの視線を追うと、
そこには昨日の彼の姿が。