「‥ヒロ」


「ん‥?」



放課後の図書室。
咲希がぽつりと言った。


「私、美希の変わりでもいいんだよ」




「‥‥…」

何を言ったらいいのか、わからなかった。



「私が、美希になるよ」




「なに‥言ってんだよ‥

咲希は咲希だろ」


やっとの思いで口にでた言葉は
ぜんぜん答えになってなくて‥



咲希はただ

真っ直ぐに俺を見てた。