部活終わりのせいもあるのか
ヒロは心なしかいつもより少し、疲れているように見えた。



「おなか、すかない?」

私が言う。


「うん、へったかも。」


「帰りコンビニよろ?肉まんおごるよ」


「おっまじか、ラッキー

じゃぁ…俺はあんまんおごるよ」

言いながらヒロはテーブルに軽く腰掛け、腕組みをする。

「ふふっ、それじゃ意味なくなっちゃう」

「いや、女の子におごってもらうとか
格好悪いじゃん」

続けて私のおでこを軽くこずくいた。
「いた…」

「しかも、意味ないって何だよ」

「ん…なんか疲れてるみたいだったから、元気でるかなーて。」


「ははっ…そっか。
気使わせちゃったな…ごめん。ありがと

…ってかでも、なんで肉まん?」

くっとからかうように笑う。


「んーなんとなく。外寒いし。

ほっこりするでしょ?肉まん。」


「ふっ…確かに…そだね。」

ヒロは一度顔を伏せて
横目でちらりと私を見た。

テーブルを降りると
一度大きく体を伸ばし、振り返る。