私達が出るのが出るの早かったのか、まだ、誰もいなかった。 「お、ラッキー! 瑠璃から飲みなよ。」 「うん、ありがとー。」 部活後のからからの喉に、冷えた水は最高だな。 飲み終えると、美緒に譲った。 と、その時。 背後がパッと明るくなって、車の音が聞こえた。 「瑠璃、危ないよっ。」 「あっ、うん!」 ライトを付けた車がゆっくりと進み始める。