ねぇ。

知ってる?

私、君の笑顔に

夢中なんだよ?




~君の笑顔に~
「葵~!」

「ん~。なに?」

今忙しいんだから。

「もぉ太陽君ったらぁ~♪」

「太陽サイコー!」

アノ人を見てるのに。

「はやく~」

「……うん」

あ~あ。もう少し

見ていたかったのに。
私は幼なじみの愛の所へむかった。

「八イ。忘れモノよ」

そう言って渡されたのは…

「あ。……」

「楓が慌ててたわよ?」

………私のお弁当だった。

「………ありがと」

「まったくよ。フフッ」

楓は私の双子の弟。

愛と付き合っている。

……ラブラブすぎるくらいに。

「ま、いいさ。今日楓借りるね~」

「……いつものコトでしょ?

良いよ。私の家。

………部屋に居るから。」
そう言って私は愛と別れ

自席へ戻った。

「あ~ぁ」

どっか行っちゃったみたい。

ハァー……

『どうしたの?』

「別に何でもn……って、えぇ!?」

俯いていた顔を上げた

先に居たのは………

「たたっ、太陽くん!?」

人気者の、アノ人だった。

「なな、なんで?!」

ずっと見てた人が目の前に

現われたんだから私は

もちろん、パニックになった。
『何でって、

決まってるじゃん。

宇野さんが溜め息なんか

ついてるからでしょ?』

宇野さんって面白いねって

笑うたびに私は、

なんだかドキドキと

胸が、苦しくなるの。

キミ、気付いてないでしょ?

君のせいで

私、今とても顔が

真っ赤。

だって君が真っ赤だよ?

って笑うんだもん。

だから、私が

真っ赤なのは

君のせいだ。
「バーカ」

って小さく

呟いてみる。

でも、君には

届いたのだろうか?

だから君は

笑いかけたんだろうか?

名前通り

“太陽”みたいに。








∴°~;°•:*∴':°∴~*∴

「な……なん、で………?」