「………涼哉、ココ⁇」




「そ。花鈴さっき言ってただろ⁇屋台のスイーツが食べたいって」




確かに言ったね、元々それが目的の半分は占めてましたし。





「文化祭の最後は何処の屋台も値段が安くなるんだよ」




「そうなの⁉︎て言うか、なんでそれ知ってるの涼哉」




「屋台やるクラスの友達から聞いた。まだ食べてないやつ今なら安く食えるぞ⁇」




「ホントに⁉︎まだ食べれてないの色々あったんだ〜‼︎」




涼哉と屋台巡りをして、まだ食べてないスイーツを全て買ってく。





ホントにさっきまでの値段よりも安くなってて驚いた。





「……これならギリギリまで買うの我慢しとけばよかったかも」




「それじゃ屋台組は商売になんねえだろ」




「………ですよねー」




涼哉にそう言った瞬間。





ーーーゾクッ!!!





鋭い刺すような視線と禍々しい殺気のこもった妖気を感じた私は視線を感じた方を振り返る。





けれど一瞬の事ですぐに邪悪な妖気は消えてしまった。





人が多くて誰なのか、何者なのかが分からない。





必死に視線を感じた方向を見ていると、一瞬ある人と目が合って。





その人は私の事を知ってるかのようにニコリと微笑んできた。





私の後ろには振り返ってみても誰も居なくて。





視線を戻すと、其処にはもう誰も居なかった。