「おばけ苦手だろ、花鈴」




「……おばけは苦手じゃないの。驚かしてくるのが苦手なの」




勘違いしないでね、そこ。





私はおばけなんて本物を小さい時から見てるんだから苦手なワケないでしょ。





「……ドッキリとかがダメっつー事⁇」




「………そーゆー事、おばけ屋敷自体は好きだよ、私」




「……なるほどな。落ち着いたみたいだし先進むか」




結局、最後まで私が先頭でおばけ屋敷を出る事に。





私のビビリっぷりに涼哉はひたすら笑ってたけど。





お陰で私は叫び過ぎて出口に着いた時にはヘロヘロでした。





「あ、やっと出てきた。遅かったわね2人とも」




「なんか後ろから凄い叫んでる声聞こえたけど、その感じからして花鈴か」




教室の外に出ると先に出ていた茉莉花達が待っていてくれて。





「……文化祭のおばけ屋敷舐めてた……」




「あー、笑った笑った。花鈴、超ビビってるのな」




私と涼哉は対照的な表情をしているらしく郁斗と茉莉花に笑われました。





「……さて、もうひとクラスおばけ屋敷やってる所あるから次はそこね」




そう言ってさっさと歩き出す茉莉花の言葉に私は顔面蒼白になる。