数分後。





「お次の方ー、どうぞー」




私達の番になり、入り口に行くと係りの子から小さいライトを1つ受け取って。





「1組入りまーす、どーぞ」




係りの子に押される様に教室に入るとすぐさまドアを閉められた。





「……行くか。花鈴、先行く⁇」




「な、なんでよ。別に良いけどさ……」




からかう様に聞いてくる涼哉になんとかそう返す。





おばけ屋敷って言うか、私、人が驚かせてくるのが苦手なんだけど。





どうしよう、大丈夫かな⁇





なんて安易に考えていた私が馬鹿だった。





少ししてらおばけ屋敷の静かな教室に私の叫び声が響き渡る。





「……ひいいああ!!!」




「……っふ、ックク‼︎」




私がおばけに驚いて、叫ぶと涼哉が私を見て笑う。





それの繰り返し。





私は警戒しながらゆっくり進んでくと、後ろから肩を叩かれ。





ビクビクしながら後ろを振り返ると。





「……ばあ」




「……っ、ひ、‼︎」




おばけ役の人が直ぐそばに居て。





そうだと分かっていながらも振り返った私は驚いて後ろにつまずきそうになる。





それを咄嗟に支えてくれた涼哉。





「……っと。花鈴、驚き過ぎ」




「………し、心臓止まるかと思った……」




バクバクしてる胸を押さえて、1回深呼吸する。