「でも、混んでる割には回転が良いみたいじゃない」




そう言って空いた席に座る茉莉花。





その姿はまさに女王様だった。





「どんどん前の方に進んでくな」




涼哉の言う通り、あんまり同じ席に長い事座る事なくどんどん流れていく。





そしてあっという間に次の次くらいになった。





「全員で入っても良いけど、二手に分かれるのも面白くない⁇」




茉莉花の提案により、私達は二つに分かれることに。





「どうやって分かれる⁇」




「そうね……なら。私と郁斗、花鈴と五十嵐のペアね」




断言する様に言った茉莉花。





コレはもう決定事項の様です。





「次の方、どうぞ」




係の人に促されて、先に茉莉花と郁斗が立ち上がる。





「じゃ、お先〜」




「精々頑張りなさいよ〜⁇」




茉莉花が謎の言葉を残して先に入って行ったのでした。





「え、何を頑張るの⁇」




「……いや、こっちの話」