ーーーコツコツ
黒板に先生が名前を書いていく。
「鴨下大和です。これからよろしくお願いします!」
きゃあっと、女子から悲鳴が上がる。

ーーーかもしたやまと。

夏休みが終わってから一週間後という微妙なときに入ってきた転校生かな…?
女子からモテそうなイケメン。

一番窓側の一番後ろの席の私は鴨下くんを見ながらそう思っていた。
「じゃあ、鴨下はあいつの隣な。おーい!水無月!」

え…私?!

「水無月桜。よろしくね、鴨下くん」

転校生の鴨下くんは私の右隣になった。

「鴨下。俺は桜の親友…つか悪友の北村真。よろしく!」
私の前に座る真もちゃっかり。
「大和でいいよ。よろしく、真、桜」










私は、大和に会わなければ…
なんて思ってなんかないけど、それでもやっぱり、どうして出会ってしまったんだろうって、思う日もあるんだーーー