「おまえがぼっちなのが悪いんじゃん・・・。

もういい。帰る。」

俺は、そのまま出口へ向かった。


ぎゅ


はあ?

出口までを半分くらい歩いた辺りで、いきなりブレザーの裾を後ろからつかまれた。

振り返ると、うつむいたぼちたに。

「なに?」

「・・・・。」

「なんもないの?なら、帰るから。」

そう言って歩き出そうとすると

もっと強くにぎって頭を横にふる。

「なに?なんかあんの?」

いい加減腹がたってきた。

すると、ぼちたには顔をあげて俺を見る。

でも、前髪とめがねのせいでホントに視線があってんのかわかんない。

俺は仕方なく、かろうじて見える目に視線をあわせる。


「なに?」

もう一度聞く。