「なに?愛樹は俺が彼氏だと不満なわけ?」

「いや、そ、そんなことは・・・」

「ふーん。

ぼちたにのくせに、こんなにいい男が彼氏になってやるって言ってんのに断るんだ?」

「こ、断りません!!」

よし。

ニヤニヤしながら、えらそうなこと言ってるけど、内心ちょっと焦るじゃねーか。

恋人と思ってたのは俺だけだったみたいだし、ちゃんとそこははっきりさせとかねーと。

「なら、よろしくね。

俺の彼女さん。」

「よろしくお願いします・・・か、彼氏さん。」

はあ、可愛い・・・

だいぶ前からだけど、もうどんな格好してても愛樹が一番可愛いな。

間違えない。

しかも、彼氏だって・・・聞いたかよ?彼氏だぞ。

夢じゃねえよな?

てか、夢ならもう俺この夢世界で生きていくわ。

「・・・くん?」

・・・ん??なんか声が。

「藍田くん!!」

ハッと気づくと、斜め下から愛樹が不思議そうに見上げていた。

やっべ、意識飛んでた。