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「わ、わたし・・・。」

「うん。」

床に座り込んで、ベッドに背を預けて、

愛樹を足の間に抱きかかえて、俺は夢見心地で愛樹の話を聞いていた。

日は傾き、夕焼け空が窓から見える。

「ずっと、わからなかったんです。藍田くんが、どうして私といてくれるのか。」

まじか・・・。

やっぱりこの鈍感女は気づいてなかったのか。

俺が、欲望のままにキスをしすぎたせいか、愛樹はぐったりと後ろにいる俺に体重を預け、いつも以上に静かに言葉を紡ぐ。



「きっと、暇つぶし程度だと思ってました。」

「なわけ。」

「はい・・・。」

愛樹はうれしそうににこっと笑う。


この可愛い生き物はなんだ。

てか、これやっぱ夢?

そういえば、まだ愛樹からの返事も聞いてないし。

たぶん、愛樹も俺と同じ気持ち、だよな?

でないと、あんなこと、許してくれないよな?


「でも、私はそう思ってて、だからずっと、いつ藍田くんが私に飽きちゃうのかなって考えてました。

それから、飽きられたらやだなって思って、ずっと藍田くんのそばにいたいなって思ってました。」

「愛樹・・・。」

可愛い・・・。