「ぼちたにさん、可愛くなりたいとか思わないわけ?」

目をななめ上にむけて首をひねる。

あんまピンとこないって感じか。

「・・・・やり方が、わからないのかも。」

「やり方?」

「可愛くするには、どうすればいいか、みたいな。」

「それは、たとえば、前髪切ってコンタクトにするとか?」

俺の話を興味津々に聞いている。

やっぱ、なんか笑える。

今までは、馬鹿にして笑ってたけど、

そういうんじゃなくて、反応が新鮮だからか?


俺は、ちょっと悪戯心が芽生えた。

ニヤっと笑って、席を立ち、ぼちたにの横に行く。


びっくりしたように俺を見上げるぼちたに。

俺のニヤニヤは増す。


そして、そのまま両手でぼちたにのめがねに手をかけ・・・



「こんなのとっちゃえば?ほら!」



有無を言わせず、とりさった。

得意げに笑ってから、ぼちたにに視線を落とす。



え・・・・・


「うそ・・・・・・・。」



ぼち、たに・・・・?