あたし達の教室があるのは本館2階だった。
「ふぅーん、ここか。」
「杏、なんか不満そうだね?」
「ん?そんなことはないよ?あるとするならこのウザイぐらいの視線だね。」
そう言ってあたしは軽く周りを睨んだ。
軽く、軽くだよ!?
でも、相当周りは応えたみたい。
みーんな、目を逸らしたんだ。
それに納得してからあたし達は教室に入った。
その瞬間一斉にクラスメイトがこっちを見て静まった。
「ありゃー、やっぱり見られるねー。」
「だね。」
そう答えたとき、静かだった教室はまた賑やかに戻った。
って、ん?さっきより騒がしいじゃん。