「ちょっと明音。
ちゃんと前見て歩いてる? 」





「え?」






玲奈に言われて、顔を上げると
いつもは右に曲がるところを
直進してしまった。





和貴のこと考えだすと
止まらなくなる私。






「和貴くんのこと考えてた?」






玲奈は私の気持ちにすぐ気付く。
エスパーみたいに。





「せっかく再開出来たんだしさ、
告っちゃえば?」





「うーん。そうなんだけどさ…」





私も“告白”っていう選択も考えた。
でも、なんか踏み出せなかった。





和貴に避けられるのが怖かった。