「松城!お前の番だぞ!」

コーチが叫ぶ。

「すっすいません!!」


…謝るのは威勢良いんだなぁ……






練習が終わり、ロッカーから出ると、松城さんがいた。


…声、かけてみっかな……


「松城さん、だよね?」

すると、びくっと身体を仰け反り、


「はっ、はははい松城ですが!?!?」

と、返ってきた。


「ぶっ、「は」多すぎじゃねWWW」

あ、しまった…
笑っちゃった…



お、顔がみるみる真っ赤に……



「やっぱり、どっかで見た事あると思った」


咄嗟に話題を出す。



「結構前からさ、二階に貼ってあるランキングで名前を知ってたんだよ」



実際問題、それは本当だ。

いつもランキングの上位は松城。

すげぇなぁ、と思いながらランキングを眺めてた俺は、いつの間にか男子ランキングで一位になっていた。


「松城さんさ、中学生以上女子で一位じゃん?俺さ、男子で一位なんだよね!」



あ、やばい


だから何?みたいな顔してる



「ん、まぁいいや。じゃね!!」




こういうのは、逃げるが勝ち!