「んじゃ、任せたっ」
気分良さ気な担任の先生がにこにこしながら私の肩をポンッと叩いた。
それは数十分前の出来事。
春より少し暖かくなってもうそろそろで体育祭。
普通なら秋だろうけど、うちの学校はなぜか夏なの。
そして私の最も嫌いな行事である。
......だって......
「じゃあ、リレーのアンカーは怜奈で。」
中学まで陸上部の部長だった私はリレーのアンカーに選ばれた。
リレーのアンカーなんて責任重大で出来っこないよ...
「怜奈また選ばれたじゃん」
笑いながら私の隣の席に勝手に座るはるちゃん。
「うん。でも、期待には応えたいかな」
「そうだね。俺もリレー選手だから頑張る!!」
「はるちゃんは第一走者でしょ?」
「そうそう。勝手に決められちゃったよ...」
「はるちゃん足早いもん」
こんなにまったり話せるの幸せだな。
「ま、お互い頑張ろうっ」
優しく笑うあなたが好きです。