家が近いのに結局はるちゃんに送ってもらっちゃった。
こういうところは優しいんだよね。いつも優しければいいのにな。
ごろっとベッドに寝転がる。
明日は遅刻しませんように。そう思いながら眠りについた。
「...」
「そうだね、約束だよ。」
......また同じ夢?男の子が何か喋っている。
やっぱり私は聞こえない。
ここは夏祭りかな。お面を被っている男の子も居る。
なんか騒がしい。モヤモヤする。
思い出せないのがイライラする。ただの夢じゃない気がして...
ピピピピピピピピピ......
目覚ましが鳴る。やっぱり夢だよね。
溜息一つ吐いて起き上がる。
久し振りに目覚ましで起きたかも。寝起きが悪くて小学生の頃はずっとお母さんかはるちゃんに起こしてもらったなあ。
制服を着て朝食を軽めにとってはるちゃんの家に。
ピンポーン
「うあい。って怜奈?!ちゃんと起きたの?」
「うんっ。早起きした。」
ピースを作ってめっちゃ笑顔の私に対してまだ眠そうな制服姿のはるちゃん。