俺は駆け寄りたいのを我慢して、ドアの側のまま梨真を見つめた。

「…梨真…心配したんだぞ…?」

梨真はベッドの上で膝を抱え込むようにして、俯いていた。

俺は梨奈をチラッと見てから、ゆっくりと梨真に近付いていった。

「…梨真。…颯が来てくれたよ…?」

梨奈の呼び掛けに、梨真はビクッと反応した。



「…嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ…」



梨真は俺等の方を見向きもしないで、ただ泣き叫んだ。