「周藤さん。周藤さんこそどう思いますか」

「どう思うかって、何が」

真琴の質問に対して妙な戸惑いを覚えた周藤は聞き返した。

「練習のやり方です」

より強い口調で真琴は答えた。

「真琴は不満なのか」

「周藤さん… 全国大会に行けると思いますか。こんな練習で」

「全国。うーん、真琴はそこまで考えてバレーをしてるんだ。そりゃあ、行けるに越した事はないけど」

「周藤さんは何の為にバレーをしてるんですか」

「何の為って。好きだからに決まってるじゃない」

「私もそうです。だったら何故、もっと本気でバレーに打ち込まないんですか」

「本気でって、今までだって本気でやってるつもりだし、他の部員たちだって、そう、それなりに頑張っていると思うし」

「本当にそう思うんですか」

「真琴、少しあせりすぎじゃないのか」