それは、強靭でありながらも柔軟な身体を持っているということ。

つまりは、怪我をしないということだ。
 
真野選手はあれだけの優れた才能を持ちながらも、ここぞという時期に何度も怪我で試合から遠のいている。

その怪我の影響でオリンピックにも出られず、日韓ワールドカップでもいま一つ活躍することが出来なかった。

それに比べて春日選手はどうだ。

彼が怪我や病気で試合に出られなかったなどという話を、真琴は聞いた記憶が無かった。

オリンピックにも出ている。

ワールドカップでも常にピッチ上にいて、ゴールまで決めている。

そうなんだ、これこそが自分の目指すべきものなのだ。

『無事これ名馬』という格言にもあるような、頑健で柔軟で俊敏な動きの出来る選手を目指せばいいのだ。