緋ノ戸君・柿出君には彼女がいないのは分かったけど、なら剣君はどうなんだろう?


ただ純粋に疑問に思った事を聞いただけだったのに、はよと静帆の顔がみるみる内に強張る。


今日はそんなに暑くないのだが、タラ…ッと汗を流して屋上に来てから一言も発しないで黙々とお弁当を食べていた秀悟を横目で見た。


「剣……君も彼女いないわよ。昔はこれまた何人か告白した子いたみたいだけど、ヒドイフリ方ばっかりして、今じゃ誰も剣君には告白しないんだって」


「柿出君は女の子に“無興味”、剣君は“拒絶”って言われてて……女嫌いみたいなんだ…けど………」