「どうして?」
「だって親からだもん」
「え?」
「ほーんと過保護で嫌になっちゃう。
あたし24なんだよ?
それなのに21時過ぎたくらいで何回も電話してくるなんて、有り得なくない?」
頭の中で親の顔が浮かび、電話に出れば言われるであろう言葉を思って腹が立つ。
そして気付けば、一気に喋っちゃった自分にハッとした。
あたし、こんなに素で喋っちゃって……駄目じゃんっ!
あたしは政治家の娘。
そんな、うちはお金持ちの部類に入るんだと思う。
だから周りも自然的にそういう人達が集まる。
やっぱり、そういう人達は、いわゆる“お嬢様・お坊ちゃん”的な人ばっかりなわけで。
話し方ひとつ取っても、あたしは変人扱いされちゃうんだ。
普通に思った事を口にしているだけなのに。