「さみぃ。」

屋上に来たら、
暖かい環境から
寒い環境に変わったからか、
急に寒さを感じた。

「で、話ってなに?」

…言わなきゃ、
ちゃんと俺の気持ち伝えるんだ。

「俺…ひかると付き合ってる」
「…え…」

隼人は驚いた表情で俺をみた。

「俺、ひかるじゃなきゃダメなんだ。ひかるのことが誰よりも好きなんだ。だから…誰にも渡したくないんだ…‼︎すまない、隼人...」

少し沈黙が続いた後、
口を開いたのは隼人だった。

「そうかぁ…先にひかる、とられちまったか笑」

そう言って、隼人は
苦笑しながら
「応援するよ、幸せにな」と言った。

「隼人…」
「ひかるを幸せにしてやれよ。そのかわり…泣かしたりしたら、遠慮なく、ひかるもらいにいくからな笑」
「…泣かせたりしねぇよ。」

隼人は笑いながら
「じゃあ俺戻るわ、」と言って、
屋上を先にでていった。

応援するよ…って…
あいつ…
どんな表情して言ってんだよ…

あん時の隼人の表情は
切なそうな表情だった。

「大人…ぶりやがって…」

隼人は最後笑顔で幸せに、と言って
笑っていた。

俺は、そんな隼人を
大人だと思ったんだ…

だけど…
隼人が大人なんじゃなくて、
俺が子供なだけだったんだー…