「お前に俺の何が分かるんだよ」 睨みつけるように私を見ると、龍牙はその場から去ろうとしてしまう。 引きとめなきゃっ……! まだ言いたいことは、たくさんあるんだから。 私は大声で、思いっきり叫んだ。 「逃げる気!?この臆病者ー!!」 そりゃもう、思いっきり。 多分、近所の家の人にも聞こえたと思う。