「ああ、そうそう。そんなクレイジィ・ガールに俺から心のこもったプレゼントがありまーす。」
明らかな棒読みに確信した。

確実に心なんてこれっぽっちもこもっていないと。

じゃじゃーんという謎の効果音とともに樹は一枚のしわくちゃの紙をポケットから取り出した。
「ん?なに、これ?」
「これを読めばきっと君は救われる~、だから俺は学校へ行く~、お前も急げよ~。」
ガチャリ、ドアを閉めて樹は家を出ていってしまった。

一人取り残された私は、とりあえず樹からの『心のこもったプレゼント』とやらを広げてみた。