シルスはゆっくりと
ハイロのもとへと
近寄った。


ハイロもまた
眠るふりを
しながら
シルスが近寄るのを
足音で確認する。



『可愛い可愛い女医さん〜出ておいで〜』



奴はセレスの
すぐ目の前に
立っている。
セレスは息を
殺しながらじっと
耐えている。


彼女なりに
今回の仕組みが
わかった。

こんな変態変装名人が
近くにいて何人も人を
殺していたなんて
考えると怒りが
こみ上げてくる。