バスケばかな私の彼氏♡





「あーめんどくさいー。



わるいけど、あと橘さんと高橋さんでやっといて



渡すのは私がやるからー。」





何この子?






私は百香と目を合わせて、どうする?と視線を送った。









すると、百香は、



私が言うとでも言うような顔をして




「ねぇ、相田さん。



そういうのダメでしょ?




なんのためにマネージャーやってるの?





そんな、気持ちだったらやめてくれない?」



すごいなぁ、きっと私は百香のこういう所に憧れたんだと思う




自分の意思をきちんと相手に言える所。









でも、相田さんは、



「は?てめぇどっからモノいってんの?




うちがやれっていったらおとなしくやればいいんだよ!!」




と言い、拳を握りしめて百香を殴ろうとした。




私はとっさに体が動いた。




「ダメっ!!」





バンっ!!




「楓??」



「百香………殴られてない………?」





「私は、楓が助けてくれたから、大丈夫!!楓!大丈夫なの?!楓!!」





よかった。




そこで、私は意識を手放した。










ん?ここはどこ?



私は何してたんだっけ?




思い出せない。




すると、またあの夢が始まった。



あの夢とは、私は真っ暗なトンネルの中を走っていて




後ろから誰かが追いかけてくる夢。





私は、必死に走るが、出口はいつも見つからない。


バスケが出来なくなってから、この夢をたまに見ることがある。









でも、今日は違った。



少し前に光が見えた。



私に向かって、手を差し伸べてくれている、


私は手を繋ごうとした。




あと数センチの所で私は、現実に引き戻された。




「楓!!」




「………もも、か?」





「楓、よかった!!ごめんね。私のせいで………」









「そんな。私は百香に憧れてるの。



自分の意思をきちんと言えるって凄いことじゃない?




私も百香みたいになりたいって………






ありがとね。百香。」






「………か、か、か、楓!!




大好き!!




これからも、よろしくね。」






ありがとね






百香











それからというもの、




相田さんは、懲りなく、部員の前ではしっかり者。




私たちの前では、鬼の仮面を被っている。








そんな、ある日また相田さんに頼まれて仕事をしていた



百香は、委員会で遅れている。




1人で、雑用をやっていると、




「楓?1人か?」









颯太だった。



「あ……うん、百香委員会で……」



「美優は?」




ズキッ





美優って呼んでるんだ………







って、何考えてるんだ?私






相田さんもマネージャーだし当たり前!!





「相田さんは、わからない。」