バスケばかな私の彼氏♡




〜楓side〜



私は、子供を亡くした。


嘘だと思いたかった。でも、颯太やお母さんの反応で事実ということ悟った。



同時に、今までよくしてくれた人への申し訳なさでいっぱいになった。



"ごめんなさい………ごめんなさい………"



ひたすら謝り続けた。




不安にもなった。



私にはもう、なにもない………

誰にも必要とされてない


また、前みたいに皆に捨てられる
って………………



でも颯太は違ったね。



"お前以外に誰がいるんだよ?"



抱き締めながらそう言ってくれたよね?


私は、その言葉にとても救われたよ?



ありがとう。



颯太







それから、私は泣き疲れて眠ってしまったらしい。


気付いたら朝だった。



そばには颯太がいて、眠ってた。

可愛いな。



ずっと一緒にいたい。




そう思った。






私は、二週間ほど入院をしていて、ようやく退院した。


毎日、忙しいのに、颯太はお見舞いに来てくれた。




私は、まだ気付いてなかったんだ。貴方の寂しそうな笑顔にーーーー…。








パーンッ



「退院おめでとうー。」



今は、家でお母さんと颯太と3人で私の退院祝いをしている。



私のためにここまでしてくれて、とても嬉しかった。



「ありがとう。」



それから、お菓子やケーキなどを食べてわいわいしていた。


すると、颯太が




「今から、今後の事について話します。」



私もその事については、話し合わなくちゃと思っていたので、真剣に聞いた。



「まず、お母さんに、俺は一生楓を守ります。その事は、今でも変わりません。」



お母さんは頷いて、


「ありがとうね。颯太くん。頼もしいわ。」



「それから、俺はバイトこれからも続けようと思います。将来的にもその方がいいと思うから。」


「ありがとう。颯太………」


私は、颯太に出会えて幸せです。


颯太がいなかったら、心が折れてしまうと思います。



いつも、ありがとう。颯太。







それからというものの、



颯太は、仕事。



私は、体調が良くなって来たので、バイトを始めた。



颯太は、休んでろと言ったんだけど、やっぱり悪くてバイトをすることに決めた。


最初は、大変だったけれど、徐々に慣れてきたら楽しかった。


私のバイトは、化粧品販売員というもので、女性ばかりというのもありこの仕事にした。



やっぱりまだ、少し男性が怖かった。



颯太とも、最近はそれらしいことをしていない。



気を使ってくれているみたい。


私は、颯太ならいいと思ってるんだけど、颯太は優しいからね。


日に日に好きという気持ちが増えているのが自分でもわかる。





そうして、何ヶ月たっただろうか?


1日があっという間に過ぎて、辛い出来事から早半年。



あれから、颯太はキスさえしてくれない。



私に冷めたりしてないかなと最近は少し不安になってきていた。



そして、その日、家に着いたら珍しく颯太がいた。



「ただいま。」



「ん。お帰り、楓、」



ちょっと、素っ気ないかな…………



でも、颯太も疲れているし、ね…………



我慢我慢。



私が我慢すれば…………………



と思っているうちに、自分でもびっくりした。



涙を流していたーーーー…。




案の定、颯太はびっくりしていた。

「どうした?」



「あ、ごめん………これは、ちが………うの………」



「違わねぇだろ?どうしたんだよ?俺には言えないことか?」




「そんなこと………」




「お願い。俺に頼って?」




「そ………た………らい………?」



「え?」


「颯太………私の事嫌いになった?」




「はぁ?どうして………」



「ごめんなさい。本当はこんな事言うつもりなかったの。でも最近不安になってきて………キス………もしてくれないから………」



と、言った瞬間颯太に抱き締められた。


「ごめん。悪かった。楓を怖がらせたくなかったから………」



「そんな………私こそ、ごめんなさい。」


「いや、おれが多分逃げてたんだ………またあんなの事にって………俺は楓が好きだ。いや………。」



この後の言葉を聞いて、涙が出てしまった。




"楓を、愛してる"






愛してるなんて、始めて言われた。


ずるいよ、颯太。もっともっと颯太が好きになっちゃう。



「私も、颯太を愛してる」



私が言い終わると、颯太は私の唇に優しいキスを落としてきた。



そう、告白の時みたいな、



甘い甘いキスをーーーー…。



「んぁ……///」


キスはどんどん深まっていく。


「楓、愛してる。」


キスをしながら、聞こえてくる颯太の声。



「ベッド行くよ?」


そう言って颯太は、私を持ち上げベッドの上に乗せた。


「怖かったら言って。」



そう言って、私たちは愛し合った。


お互いを求めるように………







そしてーーーー…。



一ヶ月弱たったある日。



「気持ち悪い………」



私はそう言って、食事中席を立った。



「大丈夫か?」


颯太が隣で背中をさすってくれている。



この事について、覚えがあった。


「颯太。もしかしたらだけど………」



颯太も察してくれたらしい。


すぐに



「ちょっと薬屋言ってくる。」



と猛スピードで走って行った。



そして、検査をした。


結果は、










やはり、陽性だったーーーー…。




「出来てた、みたい。」



私は、颯太はきっと喜んでくれると思った。




でも



「そっか………」




どうして?どうして、そんなに悲しそうな顔をするの?



「嬉しく、ないのーーーー…?」






「もちろん、すごく嬉しい。けど、これから、俺が話すことをよく聞いて欲しい。」



颯太の口から出た言葉は私を地獄まで突き落とした。



流産する可能性が高い事。

万が一生めたとしても、自分自身の命が危ない事。



「そんな………」



私は、泣き崩れた。


神様は、酷すぎる。お願いだから、これ以上辛い思いしたくないの………



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