「僕と結婚してくれますか?」

「いいに決まってる、バカ」

「バカは余計だなぁ。まあ。静香ちゃんが高校を卒業するまでは婚約なんだけどさ」

彼の細い指が私の薬指を持ち上げて。

指環を嵌める。

「愛してるよ、静香」

「私も、巴」

そして私たちはキスを交わす。

秋桜に始まった私たちの恋。

千日紅の花言葉のように永遠に続く恋。

私たちは永遠を手に入れたんだ。

もう無くならない、永遠を。



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