父は会社経営をしていて幼い頃ほとんど家に帰って来なかった。
兄弟は2人4歳離れた弟がいる。母は跡取り息子を溺愛し私の存在を無視し始めた。
所謂ネグレクト。年々虐待が酷くなり小学校高学年になると暴力を振るわれる様になった。
“あんたはいらない子”“いなくなれ”などの言葉を浴びながら殴られ髪を引っ張られた。

中学3年の夏に優の前で倒れてしまい優と優の両親に母の虐待が発覚し、優の両親が父に連絡を取ってくれて事情を話した。
父は会社に虐待の事が発覚するのを恐れ私に一人暮らしの提案をし、中学3年の夏休みが終わる頃から自宅側で一人暮らしを始めた。

事情を知ってるのは優と優の家族だけ。


○○駅~

あっ降りなきゃ!


駅について改札を出た時
「お姉ちゃん??」

「春樹…」

弟に遭遇…久々にあったな~…

「春樹こんな時間になにしてるの?」

まだ夕方だけど母が夕方に春樹の外出を許すとは思えない。

「僕ね中学受験するんだ…だから塾通いだよ。お姉ちゃんはもうお家に帰って来ないの?」

春樹も会社の犠牲か…可哀そうに

「そっか!頑張ってね。うん帰らないかな…お父さんの許可が出るなら家に遊びにおいで、電話番号は変わってないからさ!じゃあ私約束があるから行くね気を付けて塾行きなよ」