「綺麗だなぁ〜」


今日から2年生、校門の前の桜が綺麗に咲き誇っている。


「あ〜〜い!!!」


「わあっ!!?」


いきなり後ろから抱きしめられた事にビックリして思わず声を出してしまう。


「茉希か〜ビックリした〜」


「ビックリし過ぎだよ、愛は!」


茉希は笑いながら言う。


志乃木 茉希 (シノキ マキ) は中学からの親友、とっても友達想いの子。
だけど最近2つ年上の彼氏と仲が良くないんだって、週に1回会うか会わない程度らしい……。


「愛、同じクラスだと良いね!!」


「うん!!」


茉希と一緒だと良いなぁ〜、そう思ってたら茉希が話かけてきた。


「ねえ、愛 あっち騒がしくない?」


茉希が指指す方を見ると、反対側の校門で女子の歓声や悲鳴で騒がしいかった。


「皆嬉しいんだよ!!」


「なんで?」


「そりゃぁ、新しい1年生が……「ああっ!!愛見てみて!!石田君と猪崎君がいる〜!!」…。」


茉希が私の言葉を遮って入ってくる。


私が話てるんだから聞いててよ〜茉希〜、って茉希 校門に走って行っちゃた。


さっきの人の多さは、2人が居たからか〜。ん?2人こっちに来てない!?


「おい。」


「ほぇ!?」


わわわわ、いきなり目の前に来るから変な声出しちゃた!!変だと思われてないかな?


「俺たちとこっちに来い。」


いきなり腕を引っ張られた。


「え?」


今 私は、何処に連れて行かれるの?
学園の王子様と言われる住む世界が違う人達が一体私に何の用なの!?


「待ってください!!」


私は、思い切って大声をあげた。


「何だよ」


面倒くさそうに振り返る猪崎君。


「お二人は、私に何の用で?」


猪崎君は、面倒くさそうに、「来れば分かる」と言い私の腕を引張って先に進む。


「大丈夫だよ、君を危険な場所には連れていかないから。」


笑顔で石田君が言う。


「は…はい…」


笑顔で言われると逆に怖い……。




数分後、
私は、たどり着いた場所を見て言葉をなくした。
そこは、決められた人しか入れない場所、『生徒会室』だった。2人が仕切ってるんだよね『生徒会室』を……。


「おい、入れ」


「いやイヤイヤ、私が入るような場所じゃないです!!!」


嫌がる私を猪崎君は無視し、強引に中に居れる。


「わあっ!?」


そばにあった高級そうなソファーに投げつけられる。
さっきまで掴まれていた腕が痛い………それと、何で私が此処に連れて来られたの?