「ごめん、芽依ちゃん。否定してごめん…。芽依ちゃんが男嫌いだって分かってたつもりなんだけど…認めたくなかったのかも」
突然引いて、ごめんを並べる壁。
この短時間にどんな変化?
「だから、お願いだからさ、そんな悲しいこと言わないで?……泣かないで?」
「……え?」
「そんな顔させたくて連れ出したんじゃねーのに…、何やってんだよ俺っ」
そう言うと、
グシャグシャと長めの前髪を掻き乱してしゃがみこんでしまった壁。
私は、慌てて頬に手を当てていた。
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