「なんか……久しぶりだね」
教室に向かう途中、いや、教室はすぐそこで目に見えている。
そんな私の行く手を阻む…壁。
毎日当たり前のように行われていたやり取り。
でもどこか久しぶりで、なんだか懐かしく感じた。
「おはよ、芽依ちゃん」
まだ見慣れない黒髪の持田が私を見て笑った。
「私、先に教室に行ってるね」
そんな当たり前だった光景を目の前に千春が教室へと一人先に向かう。
私の横を通るとき、そっと小さな声で
"頑張れ"
そう呟いて。
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