「同じクラスの男子なの」




公園につき、ベンチに座ると芽依はそう言った。

恐らくそれはさっきの男子のことなのだろう。





「そっか…」





俺と芽依の間には人が一人座れるか座れないか、という微妙な距離。


この距離を生んだのは俺なのに、どうして

もどかしくて、泣きたくなるんだろう。



そっと視線をあげ、芽依を見る。


どこか遠くを眺める視線は、さ迷い、彼女の戸惑いをそのまま反映させているようだった。


長い睫毛が伏せられると…




「…空なんて、大嫌いだって思った」







震える声で、芽依が言葉を紡いだ。