きっとそれは俺にはもう向けられることはないもので。


彼女の言葉の意味はいまいち俺には理解できなかったけど、思わず手に力が籠る。





「じゃあ、本当に行くから」


「うん、また明日」





また明日、そんな一言が言えることすら羨ましかった。


俺はもしかしたら今日が彼女に会える最後かもしれないから。

いいや、きっとこれが最後だ。



全て話して、嫌われる覚悟できたから。

芽依はなにも悪くないって、伝えにきたんだから。