何を言えば、その闇を切り裂いて君まで届くのか分からなくて。 最早、私の言葉なんてどうやっても届かないんじゃないかって思うほど 私から目を逸らし、夜空を見上げる横顔は儚くて遠い。 「持田は、いつだって私を守ってくれたよ?」 口から出るのは在り来たりな言葉。 「本当に守れてるなら、芽依ちゃんは、そんなに苦しそうな顔なんてしねーよ」 何よ、それ…。 苦しそうな顔をしてるのは、私じゃなくて持田の方だ。