「……いつもみたいに、抵抗しなよ」 そんなこと言うくせに、持田は抱き締める腕に力を込める。 「さっきは、肩に触れられただけで…すげぇ嫌がってたじゃん」 「……そうだね」 自分でも不思議だなって思うよ。 でも、何故か今日は、持田が触れても平気なの。 この前まではダメだったのに。 だけど…空に腕を掴まれたときも、平気だった。 「逃げてくれなきゃ…自惚れる」