その言葉を聞いた瞬間、ゆっくりと私の手は力をなくして 同時に持田の手も離れた。 「空が……っ、」 好きか。もしくは好きではないか。 二卓の簡単な質問。 「私は…空が、」 なのに、これ以上先の言葉が出てこない。 名前を呼ぶだけで、苦しくて泣きたくなる。この感情が何から来るのか。 さっきの空の切なそうな顔が頭から離れないのは何を意味するのか。 いつまでも消えない空の存在は、恋心か、憎しみか。