「空…と」


「あの人って、芽依ちゃんの元彼でしょ?」





突然、核心をつかれて答えに戸惑う。

なんて、返すべきなんだろう…。






「いーよ、本当のこと言って。名前は知らなかったけど、彼氏だったってことは知ってたから」


「知ってたって…っ、どういうこと?」


「──芽依ちゃん」





名前なんて数えきれないほど呼ばれてるのに、低くて真剣さを含んだ声に心臓が音をたてた。


目をみれば、持田も真っ直ぐと私を見つめていて。


鼓動が少しずつ早くなる。


そしてそのまま彼は




「俺たちが初めて会ったのって、いつだと思う?」