「もしかして、男嫌い克服したの?」


「まさか…」




なんでそんなに、有り得ないことを持田は言うんだろう。



男嫌いを克服した?



原因となった、あの出来事を乗り越えてないのに?


いつまでたっても




──芽依。



私を呼ぶ声は鮮明に思い出せて、胸は痛むのに?

……そんなの、有り得ない。

有り得るわけ、ないよ。





「あーっっ!持田!私の芽依から即離れろ!!」