吐き捨てるように、そう言えば、市原くんを掴む手を雑にのけた。




「もし芽依ちゃんが大怪我してたら、どうしてたんだよ!!」





…どうして、私が階段から落ちたのに市原くんが関係してくるの?


市原くんが言い返すことなく、うつむいているのは

きっと、壁が言ってることが間違ってないからなんだろうけど。



私には、さっぱり分からない。




だけど、何で?なんて気安く言えるような空気じゃない。






「ちょ……っ、どこ行くの!?」






突然何も言わずに保健室を出ていこうとした壁を引き留める。