一時の静寂が辺りを包み込む。 そして、状況を理解した人たちが「大丈夫か!?」なんて言いながら、駆け寄ってくる。 起き上がる。 ……それどころか、体が動かない。 身体中が痛い。 視界がぼんやりとして…。 「おい、しっかりしろ!」 見知らぬ誰かに、呼び掛けられながらも 意識を手放そうとした時。 「──芽依ちゃん!」 あいつの声が聞こえた気がした。