「あー、結構時間掛かったから、のんびり昼ごはん食べれないなー」 次、何の教科かは忘れたけど、確か移動だったし。 なんて、呑気なことを考えてて。 だから私は、気付かなかったんだ。 すぐそこに迫る、影に。 気付いたときには 「──え……っ」 既に手遅れで。 ドン、と背中に押されるような感覚がして 視界がぐらりと揺れる。