「……話したら、芽依ちゃんは俺の過去を半分でも背負ってくれるの?」 そう言うと自嘲するような薄ら笑いを浮かべる。 「嫌いな男の?なにそれ、お人好しにも程があるでしょ。それとも、何?鬱陶しいから弱味でも握ってやろうって?」 「違……っ!」 「もういいから教室戻ってよ、てか戻れよ」 普段ぶつけられることのない強い言葉に、返す言葉が見つからない。 「戻れって言ったの、聞こえなかった?」