「何で、さっきから黙って着いてくるわけ?」 廊下を歩いて、屋上へと向かう階段の途中。 隠れてるつもりの彼に声をかける。 「バレてた?」 「バレバレ。教室のも見てたんでしょ?」 「助けようかとも思ったけど、芽依ちゃんがあまりにもカッコ良くて見惚れてたの」 「……意味不明」 振り返ると、てへっと笑う壁がいた。