「だからさ、言い返してよ。勝手に人のノート使うとかキモいとかさ。いつもみたいに言ってよ」 …それで良いの? 壁はそれだけで私を許そうとしてるの? 「……あんたさ、M?」 「芽依ちゃん限定でね」 「……キモ」 「ありがと」 ……違うよ、壁。 ありがと、なんて私が言われる言葉じゃない。 「ねえ、壁…ううん。ありがとね、持田」 助けられたのは私なんだから。 これを言うのは私の方。