「メール打ってると、頭痛くなるんだよね。実佑、また打ってくれない?」


「あんた、メールくらい打てるようになりなさいよ!いい機会だから、自分で打ちなさい!!」


と、実佑はなんだか怒って去ってしまった。


私は、小声で、『そんなぁ…』と呟いて、ただ小さくなっていく実佑の背中を見ていた。


私は、携帯を握り締めて、毎日メールの返信をしようと、頑張っていた。


なにしろ、短文で30分かかってしまう私のペースでは、まともな文を打つと、三時間くらいかかるんじゃないだろうか。


実証した事が無いから分からないけれど。


何故なら決まって一時間程経つと、頭痛が出てきてしまう。


そして寝込む。


そんな事を繰り返しているうちに、一ヶ月経ってしまっていた。