そして、やっと送信する事が出来た。


私は慣れない携帯操作で頭が痛くなり、颯爽と教室を出た。


家に着く頃には頭痛が治っていて、《ピピピピ》という、音がどこからか鳴っていた。
それが携帯電話の音だと気付くのに、１時間ほどかかってしまった。


「光さんから…メールの返信がきた」


私はそう呟いて、メールを開く。
私は、光さんのメールを、声に出して読んでいた。


「【メールありがとう。実佑から話は聞いてるよ。髪が素晴らしく綺麗だって。同じ学校なんだし、いつか会えるといいね】……」


今どきの男の子って、よく分からない文章を送ってくるかと思ってたのに、とても読みやすくて、誠実な文章。


私は、返信しようと、メールを打とうとした。


「返信ボタン押して…本文直接入力…そして本文を入力して…」


…………頭痛くなってきた。


私はメールを返信するのを諦め、明日、実佑に頼もうと考えた。